計画地は米子市の都心から少し離れた幹線道路沿いにおける立地であり、高速で移動する車両からの視認性を意識する必要があった。周辺も大きな空地が目立つ状況であった為、西古松局のように屋根を分節しヴォリューム感を抑えるのでなく、シンプルで大きく構えるおおらかなデザインを検討した。

倉庫や工場の屋根材として使用されることの多い金属折板をラジアル曲げ加工し、壁から屋根に連続する2つの面をつくる。これを90度向きを変えて配置することで、事務所棟と回収棟という2つの性格の異なる場所の集合であることを分かり易く表現した。

ラジアル折板がつくる曲面はラフで工業的な質感だが、手招きをする仕草も連想させるユーモラスなかたちであり、人の意識を受け止める面となることを意図した。回収ゾーンは一文字配列とし、横並びのアイコンにより一目で資源の投入場所が把握できるよう配慮している。

CREDIT
建築主/平林金属株式会社
設計・監理/竹下和宏建築設計事務所
施工/美保テクノス株式会社
構造・規模/鉄骨造平屋建
敷地面積/840.30㎡  延床面積/232.25㎡

COLLABORATOR
クリエイティブディレクター
/株式会社WACT 水原晶代
サイン計画/ファームスデザイン事務所 鈴木タオル
イラストレーション/イチナナイチ 岡崎亜紀子
構造設計/株式会社 ADO建築設計事務所 原憲詞