民間企業が出資し、NPO団体が管理運営、地元住民と交流する中で地域の問題解決への貢献を目指す「あたらしい公共」の役割を担う施設として企画された。

14mスパンの木造片流れ架構を方杖材により分散支持しつつ、桁行方向に徐々に勾配を変化させることで、HP(Hyperbolic Paraboloid)面状に柔らかく湾曲する大屋根とする。方杖の連続が寄り添う2つの合掌を想起させ、空間を緩やかに分節する。一枚の屋根でありながら天井が高くおおらかな空間、住まいのように親密でこじんまりとした空間など、活動に応じて様々な場所が選び取れるように計画している。

近年否定されがちな建築の象徴性について、屋根の形象を通してしなやかで現代的なあり方を考えたいと思っている。

CREDIT
設計/竹下和宏建築設計事務所
構造・規模/木造平屋建・準耐火
延床面積/322㎡

COLLABORATOR
構造設計/株式会社 倉敷構造設計室 木村誠司
照明計画/LIM LIGHTING DESIGN 吉村美子